津波復興の姿 発信へ 陸前高田 4日に全国植樹祭
49年ぶり2度目の本県開催となる第73回全国植樹祭は、天皇・皇后両陛下ご臨席の下、4日に陸前高田市で開かれる。一般参加者ら招待者約2200人を含む約4200人が出席し、市内2会場で本県ゆかりのナンブアカマツなど計47種、約3300本を記念植樹。林業の持続的発展や次世代への森林環境継承の理念、東日本大震災津波からの復興の姿を発信する。
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同日は高田松原津波復興祈念公園を会場に記念式典、同祈念公園と高田松原運動公園で植樹が行われる。
式典では天皇・皇后両陛下が本県ゆかりの樹種各3種をお手植え、各2種をお手播(ま)きされるほか、緑化功労者等の各種表彰、苗木の贈呈、大会宣言、次期開催県へのリレーセレモニーなどを実施。水沢や一関二、一関学院など県内8高校の生徒が音楽隊を務め、合奏や合唱で式典を盛り上げる。
式典の様子は、北上市の江釣子ショッピングセンター・パル、盛岡市のイオンモール盛岡、久慈市の道の駅いわて北三陸の県内3カ所に設けられるサテライト会場でライブ中継される。
式典前の招待者による記念植樹では、県内の小中学校や緑の少年団が育成に関わった苗木を含め同祈念公園に32種、約3000本、同運動公園に17種、約300本が植えられる予定。
アトラクションでは、宮沢賢治の童話「虔十公園林(けんじゅうこうえんりん)」を柱にした演出で俳優村上弘明さん(陸前高田市出身)が進行役を務め、声優桑島法子さん(金ケ崎町出身)が同作品を朗読する。ミュージシャン佐藤千亜妃さん(盛岡市出身)による大会テーマソングの歌唱も行われる。
植樹祭は、森林や緑に対する国民の理解を深めることを目的に毎年持ち回りで開催。本県では1974年5月の松尾村(現八幡平市)以来、「緑をつなごう 輝くイーハトーブの森から」をテーマに2度目の開催となる。
天皇・皇后両陛下は式典前日の3日に来県され、同祈念公園国営追悼・祈念施設海を望む場で供花されるほか、奇跡の一本松や東日本大震災津波伝承館を視察される。キャピタルホテル1000で緑化功労者らとの懇談なども予定されている。