いじめは人権侵害 花巻北中 弁護士が講演
花巻市天下田の市立花巻北中学校(佐藤敦士校長、生徒291人)で5月31日、人権講演会が開かれ、生徒たちが個人を尊重することの重要性に理解を深め、人権を侵害するいじめ行為をなくすことを誓った。
市が推進する「いじめ防止を考える日」(6月1日)に合わせた取り組み。南部富士法律事務所(盛岡市)の弁護士畠山将樹さん(46)が「こどもの権利とSNSによる違法行為~判断できる人になるために」と題して講演した。
畠山さんは「人権は個人、一人ひとりの個性を尊重すること」とし、人権が確立するまでの歴史を説明。人権には配慮が不可欠で「自分の自由、人権を守るためには、相手の自由と人権を尊重することが大切」と指摘した。
いじめは人権侵害で、インターネット交流サイト(SNS)などによるいじめや迷惑行為が増加していることを紹介。「相手が見えないことで、軽い気持ちでやっているケースが大半。考えて行動するように」と語り、「皆さんが人権感覚を養い、それを次世代につなげていってほしい」と呼び掛けた。
同校では「いじめ、いやがらせに関する北中8つの提言」を設けるなどいじめ防止の取り組みを進めている。佐藤幸明さん(3年)は「個人を尊重し、相手を気遣うことが大切だということが分かった。周りに困っている人がいたらサポートし、より良い学校をつくっていきたい」と話していた。