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両陛下来県 即位後初 震災被災地に 陸前高田 きょう全国植樹祭

東日本大震災の犠牲者に献花される天皇、皇后両陛下=3日午後、陸前高田市・高田松原津波復興祈念公園(代表撮影)

 陸前高田市で4日に開催される第73回全国植樹祭出席のため天皇、皇后両陛下は3日、来県し、即位後初めて東日本大震災の被災地を訪問された。高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設で献花されたほか、震災の大津波に耐えた「奇跡の一本松」や東日本大震災津波伝承館などを視察。被災者とも懇談し、本県の復興の歩みに思いを寄せられた。

 両陛下は、羽田空港から特別機で本県入りし、いわて花巻空港から釜石市の釜石地区合同庁舎を経由して陸前高田市の高田松原復興祈念公園に立ち寄られた。国営追悼・祈念施設の「海を望む場」では、両陛下が白のユリとカスミソウ、トルコギキョウの花束を献花台に手向け、じっと海を見詰めた後、深く一礼し震災犠牲者を追悼された。

 東日本大震災津波伝承館では、被災の生々しい跡が残る消防車両などを見学。皇后さまは殉職者数が記載されたパネルを指でなぞりながら沈痛な表情を浮かべられた。

 震災の教訓を伝えるコーナーでは、家族を心配して逃げ遅れた被災者の多くが津波で犠牲になったことを説明。澤田彰弘副館長が「津波が来たら家族を信頼して1人でも逃げることが大事」と話すと、天皇陛下は「そうですね」とうなずきながら説明に聞き入っていたという。

 この後、両陛下はキャピタルホテル1000で国土緑化運動・育樹運動ポスター原画コンクール等入賞作品を鑑賞し、緑化功労者らとも懇談された。

 4日は、大船渡市の大型商業施設「キャッセン大船渡」を視察後、全国植樹祭の記念式典に出席される。

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