北上・西和賀

恒久平和願い鬼剣舞奉納 岩崎城絵幟まつり【北上】

熱のこもった演舞を見せる岩崎鬼剣舞スポーツ少年団

 第41回岩崎城絵幟(えのぼり)まつり(実行委主催)は4日、北上市和賀町の岩崎城址(じょうし)本丸跡で開かれた。鬼剣舞奉納や地元の民俗芸能が披露され、恒久平和と地域の安寧を祈った。

 岩崎城は、和賀地方を長く治めていた和賀氏一族が旧領奪還を目指した戦いで、最後のとりでとして立てこもり1601年(慶長6)年に落城した。

 同まつりは和賀氏を弔う絵幟を立て、一族の遺徳をしのび平和へ心を一つにするイベントとして1983年に始まった。新型コロナウイルスの感染拡大で2020年から3年連続で中止されたが、今回4年ぶりに開催し、地区住民ら約200人が来場した。

 初めに岩崎、岩崎新田の両鬼剣舞が、岩崎城最後の城主・和賀忠親と七重臣の供養塔前で鎮魂と平和を願い「一人加護」「一番庭」を奉納した。続いて夏油神楽が「権現舞」、岩崎鬼剣舞スポーツ少年団の小中学生が「一番庭」「膳舞」「一番庭の狂い」、和賀大乗神楽が「鐘巻」を上演。いずれも熱のこもった演技を見せ、来場者から大きな拍手が寄せられた。

 笑顔で膳舞を踊った同スポ少の澤口音々さん(和賀東中学校3年)は「去年まで(中止で)こういう機会がなかったので、うれしい。笑顔で皆さんに元気を届けたかった。緊張したが自信を持って踊ることができた」と充実した表情を見せた。

 22年は40周年記念式典を実施したほか、記念誌を発刊して思いをつないできた。佐々木義和実行委員長(79)は「ずっとやってきた行事だけに、まずは開催できほっとしている。久しぶりに郷土芸能を発表できて良かった。和賀氏をしのび平和を願う趣旨を、若い人たちにもつないでいきたい」と話していた。

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