北上・西和賀

がん征圧へ心一つに 患者や支援者練り歩く・RFL【北上】

がん患者や家族、亡くなった人たちへの思いを胸に練り歩く参加者

 がん征圧・がん患者支援チャリティーイベント「リレー・フォー・ライフ(RFL)・ジャパンきたかみ2023」(実行委など主催)は10日、北上市立花のみちのく民俗村で開かれた。リレーウオークやステージイベント、キャンドルナイト「ルミナリエ」などを多彩に繰り広げ、がんと闘う患者や家族、市民が支え合いの心を一つにした。

 開会式で、自らもがんと闘う髙橋寛美実行委員長が話せる場や仲間の存在に感謝し「一人で悩まず、語り合うことが大事。皆さんと共に語り、笑い、がんになっても住みよいまちを目指し活動したい」とあいさつし、千葉恭一副実行委員長が開会を宣言。リレーウオークを始め、髙橋実行委員長や八重樫浩文市長らを先頭に参加者が同村内のコースを練り歩いた。

 参加者は、古民家が建ち並び「日本の原風景」とも言える風景を楽しみながら各自のペースでウオーク。夫婦で参加した同市二子町の佐々木一さん(69)は「身近な人たちが、がんになっている。歩いて行動することでエネルギーになるし、頑張っている人たちを応援したい」と話した。

 ステージでは、小中学生の北上ミューズコーラス隊が美声を響かせ、フラダンスや「北上いきいき体操」が披露された。医療対談では仕事と治療の「両立支援」をテーマに医師やがん患者、両立支援促進員らがディスカッションした。

 会場では医療福祉相談、ポールウオーク体験、腹腔(ふくくう)鏡手術シミュレーション体験、飲食物やグッズ販売、闘病体験のパネル展示もあり、来場者同士で語り合いながら思いを共有。「ありがとう」「負けないで」「お父さん、お空で楽しく過ごしてますか」などのメッセージが添えられたルミナリエが夕方から点灯され、幻想的な光を放っていた。

 昨年を上回る約250人が来場。参加費の一部や募金は、日本対がん協会を通じがん患者支援や新薬開発、若手医師育成の奨学金などに役立てられる。

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