一関・平泉

豊かな海を育む森に 室根・矢越山 広葉樹1100本植樹【一関】

「森は海の恋人植樹祭」で会場に広葉樹の苗木を植える参加者

 第35回「森は海の恋人植樹祭」は11日、一関市室根町内の矢越山ひこばえの森で開かれた。森で育まれた栄養が川を通じて流れ込み海を豊かにすることを願い、全国からの参加者が広葉樹の苗木を植えた。

 宮城県の気仙沼湾につながる大川の上流にある室根地域に植樹し、森の養分が注ぐ豊かな海にしようと、カキ養殖業者でつくる「牡蠣(かき)の森を慕う会」が1989年に始め、当初は室根山に植樹していた。現在は室根町12区自治会(三浦幹夫会長)と、気仙沼市のNPO法人「森は海の恋人」(畠山重篤代表)が主催、両市が共催。例年6月の第1日曜日に開いているが、今年は陸前高田市で開かれた全国植樹祭と重なったため日程をずらした。

 梅雨入りと重なり雨が降る中、麓のひこばえの森交流センターで行われた開会式で三浦会長は「小雨が降っているが恵みの雨。沿道に10年前に植えた木も青年期を迎え、大きく育っている。植樹祭を人類、地域の宝とし、これからも環境保全に力を入れていきたい」とあいさつ。協賛団体・企業から苗木などの贈呈が行われた。

 今回は両市を中心に約800人が参加。約50アールの市有地にミズナラやコナラなど20種類以上、1100本の苗木を植えた。

 地元の室根小学校5年生による室根自然愛護少年団も作業に協力し、小山修司君は「木を植えるのは大変だった。ごみも無くし、もっと生き物がすみやすい環境になってほしい」と願っていた。

 植樹祭に合わせ、同センターでは「水車まつり」が開かれ、ピアニスト西村由紀江さんのコンサートなどが行われた。

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