藍苗定植、節句着物を体験 みちのく民俗村【北上】
北上市立花のみちのく民俗村で11日、藍苗の定植体験と「端午の節句」着物体験の2行事が催され、参加者の笑顔が広がった。
藍苗の定植体験は、かつて藍染めが行われていた地域の歴史に思いをはせてもらおうと、年間を通じたワークショップ(WS)の1回目。小学生からシニア層まで17人が参加した。
市立博物館の相原彩子主任学芸員が、かつて藍は食用、薬草として活用され、現在も民俗芸能の浴衣にも使われていると説明した。
染色愛好家の船越千鶴子さん(65)=金ケ崎町西根=を講師に、藍の苗を村内の畑に丁寧に植えた。田中なつきさん(市立南小6年)は「昔の人たちは、自分たちで作った物で過ごしていたと知った。作業も楽しかったのでまた参加したい」と目を輝かせていた。
船越さんは「苗植えから本格的にやることで、染めた物が愛しくなる。年間を通じ藍を身近に体験し、楽しんでほしい」と語る。7月以降は葉を刈り、発酵させた色素で藍染めを体験するWSを開く。
着物体験は22日が旧暦5月5日に当たり、子どもの健やかな成長を願い企画。市内外から9人が参加した。
花巻市幸田の佐々木喜大ちゃん(4)=宮野目保育園=と躍大ちゃん(2)=同=の兄弟も華やかに着飾り、古民家が建ち並ぶ自然豊かな村内で父母らが記念撮影した。喜大ちゃんは「格好いいし、気持ちいい。楽しかった」と満面の笑顔。母親の彩香さん(30)は「ずっと楽しみにしていた。緑のすごくいい時期に、すてきな雰囲気で写真を残すことができてよかった」と満足そうに話した。
18日は午前10時から、子どもたちを対象に「旧暦で祝う端午の節句」を催し、新聞紙などでかぶとや刀を作る。要予約。参加料500円。問い合わせは同村=0197(72)5067=へ。