折り紙こつこつ亀1000匹 鶴と並び部屋飾る 大東・千葉さんリハビリで制作【一関】
手先のリハビリのため2022年に2500羽の折り鶴を折った一関市大東町摺沢字大森の千葉忠夫さん(86)は、鶴に続いて新たに折り紙で1000匹を超える亀を作った。千葉さん方の一室はめでたい鶴と亀の折り紙でいっぱいとなっており、「鶴は千年、亀は万年というようにいつまでも元気でいられれば」とリハビリの継続に意欲をみせている。
千葉さんは年齢を重ねて足腰が弱くなり、つえをついても歩行が困難になった。若い頃から器用だった手先にも次第に違和感を覚えるようになり、リハビリのため昨年夏ごろ西暦の数と同じ2022羽の折り鶴の制作を始めた。
気の向いた時に縁側の隅に置いた椅子に座ってこつこつと作った折り鶴は年内に2500羽に到達。折り鶴は話題となり、依頼を受けて一関地区高齢者趣味創作品展示会などにも出品した。
市内外の友人たちから折り紙をもらったこともあり今年に入っても鶴を折り続けていたが、「鶴の次は亀」と思い立ち、本を見て折り方を覚え、5月ごろ新たに亀を折り始めた。
妻ユキ子さん(85)が数えたところ、これまでに折った鶴は6060羽、亀は1226匹にもなった。自宅の一室はひもでつるされた折り鶴とベニヤ板のパネルに貼られた亀が埋め尽くしている。
折り紙の亀は最後にのり付けする必要があり、ユキ子さんが作業を手伝い二人三脚で仕上げている。ユキ子さんは「何でも自分でやる人なのでリハビリも進んでやっているが、これほど作るとは思わなかった」と夫の頑張りをたたえる。
千葉さんは折り紙のほか、歩行器を使った敷地内の散歩や自転車こぎも続けており、亀のように焦らず身体機能の回復、維持に励む。「以前は箸を持つのも大変だったが、やり始めたら面白くなり、指先もだんだん動くようになった」と折り紙の効果を語り、「部屋がいっぱいになったので亀を折るのもそろそろ終わり。また何か腰掛けてできるようなことをやりたい」と新たなリハビリを考えている。