北上・西和賀

しなやかな演舞披露 県内8団体が出演 GEINO女子【北上】

GEINO女子交流会。しなやかで躍動的な演舞を見せる「神楽馬鹿連中」の新田さん

 北上・みちのく芸能まつり「GEINO女子交流会in北上」は18日、北上市文化交流センターさくらホールで開かれた。県内8団体の女性が、稽古の成果を堂々と発表。しなやかで躍動的な演舞を見せ、来場者を魅了した。

 多くの民俗芸能団体で女性が大きな役割を果たしている現状を伝え、4年ぶり通常開催となる第62回同まつり(8月4~6日)へ機運を盛り上げようと同まつり実行委が主催。2020年以来の開催で、約100人が来場した。

 初めに、今夏の全国高校総合文化祭郷土芸能部門に出場する北上翔南高校鬼剣舞部、伊保内高校(九戸村)江刺家神楽が、若さあふれる演舞を披露。飯豊神楽(遠野市)、南下幅念仏剣舞(奥州市胆沢)、布佐神楽(一関市川崎町)、根反鹿踊(一戸町)の各保存会は、女性の踊り手たちがステージ狭しと躍動した。

 かつて民俗芸能は地域内の男性が中心だったが少子化での伝統継承へ、多くの団体が地域外、女性にも門戸を広げ今や女性は欠かせない存在となった。

 南下幅念仏剣舞保存会事務局の那須川真由美さん(53)は「若い人も興味を示し、頑張ってもらっている。他団体の女性のパワーがすごく、刺激を受けて勉強になった」と充実した表情。

 布佐神楽保存会員の中芝浩美さん(30)は「最初は歴史の話やせりふが難しかったが、内容が分かると面白くなった。少しでも上達し、男女垣根なく伝統を守っていきたい」と笑顔で語った。小鳥崎さんさ踊り保存会(北上市)があでやかな衣装で踊り、最後は各神楽、民俗芸能団体有志が集まった神楽馬鹿連中が、膳を手に高度な技を繰り出す「折敷舞」で締めた。代表で踊り手の新田彩乃さん(35)=花巻市=は「芸能好きな仲間で楽しく活動している。男女、年齢、流派、ジャンルの垣根を超えて切磋琢磨(せっさたくま)し、芸能を50年先、100年先に伝えていきたい」と目を輝かせた。

 来場した花巻市東和町の千葉正人さん(79)は「各団体で女性が多くなったと思う。しなやかで機敏さもあり、素晴らしい。いろいろな芸能を見ることができた」と満足していた。

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