2陣営、準備加速 幅広く政策浸透へ 千葉氏 達増氏 知事選
任期満了に伴う知事選は8月17日の告示まで2カ月を切り、17、18日の週末は立候補を予定する現新2人の陣営が選対会議を開くなど準備を加速させた。新人千葉絢子氏(44)は、自民党県連の支援を受けつつ、県議選と連動した超党派の政治団体と無所属の立場で挑む。前回野党共闘で勝利した達増拓也氏(59)も政党推薦を見送り、「県民党」を掲げた支援態勢を構築。両陣営とも無党派を含め、幅広い層への政策浸透を図る方針だ。
千葉陣営は18日、千葉氏が代表を務める「新しい岩手をつくる会」の選対会議を盛岡市内で開催。約200人が参加し、無所属で選挙戦を展開する方針を正式に了承した。人口減少対策や産業育成を柱とする共通政策「令和いわて大県構想」の浸透に向け、投開票日(9月3日)が同じ県議選の候補予定者や市町村議らとの連携強化を確認。千葉氏は「(共通政策は)同じ目標で取り組んでいく大きな羅針盤であり、世界地図。安心して暮らせる岩手を実現するため、一緒に手を携えて取り組んでほしい」と呼び掛けた。
同団体は2月に55人で発足し、現在は180人ほどに拡大。終了後、取材に応じた平野達男選対本部長は「かなり運動しており、下地作りは十分。今後は政策の中身、これをやるために県政を刷新するということを何遍も訴えていく」と意気込んだ。
達増陣営は17日、盛岡市内で事務所開きを行った。立憲民主、共産、国民民主、社民の県内野党幹部らを含め支持者など約200人が出席し、5選へ気勢を上げた。引き続き後援会連合会の拡大役員会を開催し、同日付で選対本部を設置。選対本部長には達増氏の小中学校の同級生で選挙を長年支えてきた同連合会幹事長の國枝康彦氏(民間企業代表)が就いた。達増氏は政党推薦は求めず、県内4野党に「旧(前回)に倍する協力」を要請。拡大役員会で「野党共闘を超えた『県民党』的なオール岩手の集まりができた。県民一人一人に働き掛けてほしい」と呼び掛けた。
今後、公約になるとみられる39の追加政策を発表する方針。終了後、木戸口英司選対幹事長は「県民に4期16年の歩みが確かになり希望郷に向かっていくことを確認してもらうことが大事だ」と強調した。