早川さん(一関)日本新 岩手マスターズ陸上 W95クラス100メートル 記録大幅に縮める 出場最高齢【金ケ崎】
第42回岩手マスターズ陸上競技選手権大会(岩手マスターズ陸上競技連盟主催、岩手日日新聞社など後援)は18日、金ケ崎町西根の森山総合運動公園陸上競技場で開かれ、W95(女子95~99歳)クラスに出場した一関市山目字立沢の早川武子さん(95)が、100メートルで日本新記録をマークした。早川さんは出場最高齢。堂々の活躍に会場も沸いた。
今大会は18歳以上を対象にトラックとフィールド競技で男子20種目、女子18種目が行われ、選手182人がエントリーし、自己記録の更新に挑んだ。早川さんは1928(昭和3)年5月生まれで今回からW95クラスにエントリー。これまで静岡県の選手が保持していた同クラス100メートルの日本記録35・48秒を大幅に縮める30・77秒でゴールした。
早川さんは日本新記録樹立の一報に「まさか」と声を上げて目を大きく見開き、そばに居た次女小野寺由希子さん(64)に確認すると、ようやく笑顔になった。体調も良好で、競技では緊張もしなかったといい「いつも通りに走った。何くそ精神で走った」と穏やかな口調で振り返った。
早川さんは40代の頃、高校の近くに住んでいて、自宅で洗濯物を干しながら偶然に耳にした教師の言葉に感銘を受けたのが、陸上に興味を持つきっかけだった。その教師は、マラソンのため校庭に集まった生徒たちに「走るコース、距離はみんな同じ。能力ではなく、何くそ精神を持つ者が良い成績を残せる」と話したという。
他にも早川さんは同クラス60メートルに出場し、20・03秒をマーク。これは東北新、大会創設記録となった。
大会では2022年度岩手マスターズ陸上競技連盟表彰も行われ、前大会で優秀な成績を収めた選手や最高齢選手らを表彰した。早川さんも女子最高齢者賞として記念の盾を受け取った。
他に表彰を受けた人は次の通り。(敬称略、かっこ内は所属)。
▽男子最高齢者賞=石川悦郎(北上)▽最優秀選手賞=姉帯明子(花巻)▽男子優秀選手賞=梅川良一(西和賀)▽女子優秀選手賞=照井貴子(下閉伊)