ギャラリー柊、9月末閉廊 23日から最後の作品展【一関】
国際的に活躍している染色作家・ファッションデザイナーの二宮柊子さんが主宰する一関市山目字大槻の「ギャラリー柊」は、建物の老朽化などにより9月末で閉廊する。2011年10月にオープンして以来、二宮さんをはじめ国内外の美術作家による数々の作品展が開かれ、一関、岩手からアートシーンを盛り上げてきた。23~25日に同ギャラリーで最後となる作品展が開かれる。
同ギャラリーは、れんが造りの2階建て民家で、内部の洋室と和室を活用して二宮さんの染色絵画などを展示。貸しスペースとしても開放され、国内外の美術作家がドレス、アクセサリー、一閑張り、版画など多彩な作品を公開してきた。ほかに染色講座、ファッションショー、劇団の公演などにも利用されてきた。
二宮さんは盛岡市出身、在住。県立一関一高、跡見学園女子短大、女子美術短大を卒業後、人間国宝の染色家・故芹沢銈介さんに師事。1998年から2011年まで杉野学園ドレスメーカー学院長を務め、退職後、若手育成を図ろうと同ギャラリーを開設した。
「建物が老朽化してメンテナンスも難しくなり、お客さまに被害があってもいけないので閉廊を決断した」と語る二宮さん。「これから活躍するであろう人たちを紹介したいとギャラリーを始めたが、思いがけず多くの方々に来ていただき、美意識の高さに感心する思いだった。そういう方々と話すことで自分もワンステップ上がれたような気がする。地元の方々と触れ合えて楽しかったし勉強になった」と感謝している。
最後となる作品展は「親子3人+a展」。二宮さん、母の圭子さん、長女の千葉れいさん、孫の4世代の作品を一堂に集めて披露する。23~25日の正午~午後5時に開催する。入場無料。