キャンプ向け南部鉄瓶 利便高い直線的設計 及富が新商品 アウトドア企業と共同開発【奥州】
奥州市水沢羽田町の及富(及川一郎代表取締役)は、宮古市を拠点とするアウトドアブランドEFRICA(中嶋康文代表)との共同開発で、南部鉄瓶をキャンプ向けに再設計した新商品「イノシカ」をクラウドファンディングサイトで販売している。開始2日で目標の40%を超える支援が寄せられ、滑り出し好調。8月12日にプロジェクトを終了し、同月下旬から申し込み順に商品を配送する予定だ。
一般的な鉄瓶は丸みを帯びた形にあられと呼ばれる凹凸のある模様が表面を覆っているが、共同開発ではたき火台やシングルバナー、トライポッドにつり下げても安定して使えるように試行錯誤を重ね、キャンプギアとして最適な直線的な鉄瓶に再設計した。
「イノシカ」は自然につながる接点としての鉄製品となるように、イノシシやシカをイメージして名付けた。
本体(注ぎ口を除く)の直径は約16センチ、持ち手までの高さは約8・5センチ。重さは約1・8キロ。満水容量は1リットルでガスレンジやIHにも対応する。
南部鉄瓶は湯に鉄分が適度に溶け出すことからコーヒーやお茶を味わい深く入れることができ、不足しがちな鉄分の補給に役立つことでも知られ、その心を満たす一杯もアピールポイントだ。
及富の菊地章専務は「キャンプのさまざまな用途に応じられるように何度も試作して完成させた。自然に癒やしを求め、非日常を体験するキャンプにふさわしい無骨で存在感のあるフォルムになった」と自信を見せる。
サイトのアドレスは次の通り。
https://camp-fire.jp/projects/view/668726?list=projects_fresh