ハナショウブ優雅 きょう夏至【平泉】
21日は一年のうち北半球で昼の時間が最も長くなる二十四節気の「夏至」。二十四節気をさらに3分割した七十二候では夏至の次候を「菖蒲華(あやめはなさく)」と称し、アヤメやハナショウブが美しく咲く頃とされている。
20日の一関地方は高気圧に覆われて晴れ、最高気温は一関27・4度、千厩26・1度(ともに盛岡地方気象台調べ)と7月上旬から中旬並みの暖かさ。平泉町の毛越寺(藤里明久貫主)では、浄土庭園西側にある約30アールのあやめ園で紫や白など色とりどりのハナショウブが八分咲きの見頃を迎え、花言葉の通り優雅な姿が参拝客を魅了している。
同寺では1953年に町民の発案で境内にハナショウブを植え、翌年明治神宮(東京都渋谷区)から100種、100株を譲り受けるなど徐々に種類を増やしながら300種、3万株にまで増えた。宮城県石巻市から夫婦で訪れた馬場治さん(76)は「自宅の庭にもハナショウブがあるが、これだけ多くの花が一斉に咲く様子は見事」と語った。
同日は恒例のあやめまつりも開幕。7月10日までの期間中は週末を中心に国指定重要無形文化財「延年の舞」公演や邦楽演奏会、子ども写生会など多彩なイベントが予定されている。
同気象台によると、21日の県内も高気圧に覆われ、気圧の谷や湿った空気の影響で晴れや曇りの見込み。