入り込み18万人余 開花早く序盤に集中 コロナ前の半分満たず 展勝地さくらまつり【北上】
北上市の北上展勝地さくらまつり実行委員会は、2023年度同まつり(4月9~30日)の入り込み数をまとめた。4年ぶりに規制がなく通常開催で、前年度を6・4%、1万1000人上回る18万3000人に増加。一方で、早く散ったことで中盤以降は伸び悩み、新型コロナウイルス感染拡大前の通常開催だった19年度の44万人と比べ半数にも満たなかった。
実行委は当初、15日の開幕を計画していたが開花が想定以上に早く大幅に前倒し。初日の9日は満開となり、日曜日とあって会場付近の県道一関北上線は大渋滞するなど2万1700人が来場し、11日も平日にもかかわらず2万600人に上った。
今年度は4年ぶりに飲食などの制限もなく、観光馬車や夜桜鬼剣舞公演などのイベントも復活。多くの出店が立ち並び、大勢の来場者が繰り出した。実行委が「序盤は今まで待っていた人が一気に来たのでは」というほど活況を呈した。
ただ、最後の見頃だった金―日曜の14~16日も雨で客足は伸びず、落花がピークを過ぎ葉桜になった17日以降はいずれも1万人を割り込んだ。実行委は「コロナの影響はなくなったが過去最速の開花で初日、序盤に集中し散るのも早かった」と説明。15、16日に珊瑚橋を通行規制し22~25日は北上駅東口と会場を結ぶシャトルバスを運行したが、既にピークを過ぎ渋滞対策としての実効性は薄かった。
長年、北上川渡し舟、観光遊覧船の運航を担ってきた市内の団体が、高齢化や安全基準の厳格化などを理由に今年の運航を断念。実行委は来年以降の在り方について検討していく。