一関・平泉

音楽人生歩むきっかけ 感謝込めライブ 「N.S.P」平賀さん、「THE虎舞竜」高橋さん さとう屋楽器店【一関】

今月末閉店するさとう屋楽器店で開かれたミニライブ。ゆかりのある高橋さん(左)と平賀さん(同2人目)が佐藤夫妻の前でこれまでの感謝を込めて代表曲を歌い上げた

 6月末で閉店する一関市大町のさとう屋楽器店で25日、同店にゆかりが深いフォークグループ「N.S.P」の平賀和人さん(69)とロックバンド「THE虎舞竜」の高橋ジョージさん(64)によるミニライブが開かれた。両者にとって音楽人生を歩むきっかけとなった思い出深い場所。2人は代表曲「夕暮れ時はさびしそう」「ロード」をそれぞれ披露し、店主の佐藤厚也さん(85)、幸子さん(82)夫妻にこれまでの感謝を伝えた。

 ミニライブは閉店を知った平賀さんと高橋さんが企画。佐藤夫妻と常連客のみに限定し告知は行わなかったが、同日はN.S.Pのデビュー50周年の記念日でもあり、グループの聖地として知られる同店には閉店を知ったファンが集まった。

 ライブに先立ち平賀さんと高橋さんが感謝状を厚也さんに、花束を幸子さんにそれぞれ手渡して謝意を伝えた。代表曲を披露したほか、ファンと一緒にN.S.Pの「あせ」も歌い、店先で記念撮影を行った。

 友人と訪れた佐藤恵美子さん(64)=浜松市=は「閉店を知りN.S.Pのデビュー日に併せて足を運んだので、ライブのことは何も知らなかった。店の人にも一言これまでの謝意を伝えようと思う」と感慨に浸っていた。

 平賀さんは「この店がなかったら僕らは存在していなかった。店舗はN.S.Pとファンの橋渡し的な存在でもあり、本当に長い間ありがとうございましたという気持ちしかない。きょうは最後にふさわしい形でできたのかなと思っている」、高橋さんは「ここでベースを買ったのも覚えているし、店主にバンド結成も薦められた。店の前で歌ってみろと言われた時は認められたようでうれしかった。恩を返す意味で今後も活動に励んでいきたい」とそれぞれ胸の内を語った。

 厚也さんは「感謝状までいただき大変ありがたい。若い頃に手を差し伸べたことが今日につながったと思い、大変うれしい」、幸子さんは「いずれこういう日が来ると覚悟していたが、皆さんにこれほど思っていただいてありがたい。今後も2人を応援していきたい」と感謝の気持ちを口にした。

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