奥州・金ケ崎

創意工夫し業務改善 町内2社8人、大臣表彰報告【金ケ崎】

髙橋町長(前列中央)と共に記念写真に収まる受賞者ら

 金ケ崎町西根のトヨタ自動車東日本岩手工場と自動車部品製造を手掛けるアイシン東北の社員合わせて8人が、2023年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「創意工夫功労者賞」を受け、28日に町役場に髙橋寛寿町長を表敬し、スライドを上映しながら、受賞した職場での創意工夫のあらましを報告した。

 受賞者を代表して、アイシン東北自動車部品事業部門生産技術部生産技術グループ成形チームの柴田裕貴さん(34)が「樹脂成形で再利用可能なダミーー部品の考案」として、暖気運転で廃却せざるを得なかった高価な金属部品を再利用可能なダミー部品に置き換え、年額約80万円を節減した成果を報告した。

 また、トヨタ自動車東日本岩手工場塗装成形部第2塗装課の小野寺大さん(42)が「不具合防止を目的とした移動式加温装置の考案」を報告。車体に塗料が垂れた跡を残さないためにハンドヒーターで焼き付けしていた作業者の負担をなくすため、重力や他の動力を利用した装置を手作りした。

 同賞は職場での優れた創意工夫によって科学技術の考案や改良に貢献している人をたたえ、毎年度贈られている。今年度は全国で480人が受賞。うち本県は10人で、愛知県の179人、静岡県17人、三重県14人に次いで多かった。髙橋町長は「本県10人のうち金ケ崎町から8人が受賞。これはすごいこと。地域にものづくりの土台が根付いていると感じた。気付きのセンス、同僚の負担を軽減したいという思いやりの心が創意工夫の原点にあり、改めて感心した」と称賛した。

 2人を除く受賞者は次の通り。(敬称略)

 ◇アイシン東北▽伊東司「樹脂成形で再利用可能なダミーー部品の考案」▽佐藤薫・同

 ◇トヨタ自動車東日本岩手工場▽木口真吾「動滑車を用いたからくり取り出し装置の改善」▽髙橋浩「無動力での部品箱自働返却機の考案」▽芳賀俊祐「タイヤサイズ確認検査のAIによる自働判定の考案」▽我妻駿平「スキット自働入れ替えによる移動レスの考案」

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