一関・平泉

奥州藤原氏の理念発信 毛越寺で平和の祈り 平泉世界遺産の日 児童ら合唱、メッセージ

合唱を披露した平泉、長島両小児童の前で世界平和を願うメッセージを朗読する平泉ユネスコ協会文化財愛護少年団=平泉町・毛越寺

 県が条例で定めた平泉世界遺産の日の29日、平泉町の毛越寺で「平和の祈り」と題した催しが開かれ、奥州藤原氏が希求した平和と平等の理念発信を通して、争いのない平和な世界の実現や新型コロナウイルスの鎮静化継続などを願った。

 みちのくの地に浄土世界実現を目指した平泉の歴史や文化を後世に伝えるとともに、東日本大震災犠牲者の冥福や震災からの復興を願い同町が主催、町内9寺院が共催。県内外から約180人が参列した中、各寺の僧侶による法要に続き、町立平泉小学校4年生と長島小学校5、6年生合わせて71人が平和への願いが歌詞に込められた「平泉讃歌(さんか)」を高らかに合唱した。

 町内児童による平泉ユネスコ協会文化財愛護少年団員12人が「150周年を迎えた平泉小が災害や戦争の中でも学びを続けることができたのは、奥州藤原氏が目指した浄土思想のように平和を大切にする心が広まったから」とメッセージを朗読。「戦争のない平和な世の中になりますように」「病気がなくみんなが健康で暮らせますように」「世界の子どもたちが平等に暮らせますように」と一人ずつ願いを語り、最後に主催者を代表して青木幸保町長が「平和の理念を人類共通の遺産として伝え、世界に発信していく」と誓った。

 平和の祈りは2021年まで観自在王院跡、昨年は無量光院跡が会場。今回初めて毛越寺で開かれた。

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