味自慢 授産品並べ 対面販売を再開 県南6事業所 あべじゃネット【奥州】
県南広域振興局管内の障害者就労支援事業所などでつくる県南ネットワーク「あべじゃネット」(久保田博代表)は2日、奥州市水沢八反町のマイヤ水沢店で、3年半ぶりとなる共同販売会を開いた。4市町の6事業所が味自慢の授産品などを持ち寄り、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って自粛を続けてきた対面販売を再開した。
参加したのは同市のひまわり園、ワークセンターわかくさ、一関市の室蓬館、北上市の北萩寮、あけぼの、金ケ崎町の虹の家。原材料にこだわったパンや菓子、漬物、自家焙煎(ばいせん)したコーヒー、繊細なビーズアクセサリーなどを、店舗出入り口前の軒下にずらりと列べて販売した。
同ネットでは、会員事業所がコロナ禍のあおりを受けて授産品の製造や販売を制限せざるを得なくなったため、奥州市水沢佐倉河のいわて生協コープアテルイで隔月で催してきた共同販売会「あべじゃネットフェア」を2020年1月で終了。同日は、今後を模索する中での開催となった。
同ネット事務局のワークセンターわかくさ主任高橋英絵さんは「工賃を生活費としている各事業所の利用者もコロナ禍で大きな打撃を受けた。そんな状況を払拭(ふっしょく)したくて、単発ながらも共同販売会の再開に踏み切った」と話した。
同ネットは障害者の経済的自立を促進するために07年に発足した。「あべじゃ」は「一緒に行こう」という意味の方言。23年度は花巻、遠野両市を加えた6市町の25事業所が会員となっている。