奥州・金ケ崎

ミラプロ東北工場竣工 奥州・江刺 半導体関連部品を供給

奥州市の江刺フロンティアパーク内に完成したミラプロ東北工場

 国際的な半導体関連部品メーカーのミラプロ(本社山梨県北杜市、津金洋之代表取締役)は、同社最大の基幹工場として、奥州市江刺岩谷堂の工業団地・江刺フロンティアパーク内に東北工場を新設した。同社が東北地方に生産拠点を置くのは初めて。半導体製造装置に用いる真空関連部品を迅速かつ安定的に供給するなどして、急速な拡大が予想される需要に対応していく。竣工(しゅんこう)式は6日に現地で関係者ら約50人が出席して行われ、待望の完成を祝った。7月中にも稼働する。

 同社は高精度な真空関連部品の設計、製造などを手がけ、近年は海外進出や医療分野への参入などで事業を広げている。東北工場は2021年秋に着工、鉄骨造り3階建て、延べ床面積約1万7490平方メートル。投資額は土地、建物を合わせて約73億4000万円。竣工に先駆け、4月に同工業団地内で東北第2工場を稼働させていた。

 東北工場では同工業団地内に東北事業所のある東京エレクトロンテクノロジーソリューションズをはじめ、半導体製造装置メーカーからの委託に応じる。従業員数は22年度に東北第2工場で85人。積極的に地元採用し、23年度は東北工場を合わせた従業員数を120人程度まで、さらに25年度には260人程度まで増やしたい意向だ。

 竣工式では同社の津金代表取締役と中川智郁専務取締役、来賓として東京エレクトロンテクノロジーソリューションズの佐々木貞夫代表取締役会長、菊池哲副知事、倉成淳市長がテープカットした。

 津金代表取締役は「社会の急速なデジタル化、脱炭素化を背景に半導体市場の需要拡大が予想される。半導体生産能力強化のため半導体製造装置の生産も急務となり、それに伴った真空関連部品の迅速的かつ安定的な供給が求められている。東北工場を建設することで生産効率と生産能力の向上を図り、顧客からの要望にタイムリーに対応できるように日々努力し、より強固な関係性を構築していく」とあいさつした。

 来賓あいさつはテープカットした3人と東京エレクトロンの吉澤正樹執行役員が述べ、企業集積による半導体関連産業の飛躍に期待した。

 ミラプロの製造拠点は山梨県の2カ所、愛媛県の1カ所に次いで4カ所目となった。

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