一関・平泉

有終飾る歌声響かせ 12団体合同合唱も 東磐井サマーコンサート【一関】

最後の開催となった東磐井サマーコンサートの締めくくりに合同合唱を披露する出演団体

 コーラスの第40回東磐井サマーコンサート(実行委主催、岩手日日新聞社など後援)は9日、一関市大東町摺沢の大東コミュニティセンター「室蓬ホール」で開かれた。新型コロナウイルスによる休止を経て、一部団体の解散や担い手の高齢化などを受けて今回が最後の開催。旧東磐井地域を中心とした出演団体が感謝の思いを込めて歌声を響かせ、有終の美を飾った。

 ママさんコーラスの発表や交流の場をつくろうと1981年に始まり、旧東磐井の団体が会場と事務局担当を持ち回りで開催。発起人の横地裕子さん(同市)が勤務していた県立大東高校や、共にコンサートを支えてきた芦良さん(故人)が指導した宮城県気仙沼市などの団体も集まり、音楽専門の講師の講評も受けながら発表と研さんの場を維持してきた。

 開催は4年ぶりで、最後の会場は第1回と同じ摺沢地区。約230人の来場者を前に、菅原傳実行委員長は「コロナで休止のまま終わりにせず節目までやり遂げたいと開催を決めた。40年の感謝を込めて歌う」とあいさつ。賛助・友情出演を含め市内外の12団体が2~4曲ずつ披露した。

 このうち、千厩町民合唱団は欠かさず出演してきた経験を生かし、アカペラの難曲で会場を魅了。今回のため特別に再結成した元清田小PTAコーラスも元気な姿を見せ、各団体の発表の度に大きな拍手が上がった。最後は全出演団体と会場が一体となり、「大地讃頌(さんしょう)」の合同合唱で締めくくった。

 講評で横地さんは「それぞれの事情を抱えつつ、音楽への気持ちを培い、毎年出演してきたことは誇りにしていい。1人でできるものではなく、みんなの力が良い形で実を結んだ。また、そういう1人でできない力を持っているのがコーラス」と総括。「県南、東磐井の皆さんは自負していい。良い声を埋もれさせず、40年の先の新しい一歩を踏み出して」と呼び掛けた。

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