ばちさばき競演 軽快に すこっぷ三味線節目のフェスタ【北上】
「すこっぷ三味線ALL JAPANフェスタin岩手10th anniversary」(実行委主催)は9日、北上市文化交流センターさくらホールで開かれた。出演者が個性豊かなパフォーマンスを見せたほか、郷土芸能、踊りなど多彩なショーを展開。来場者と共に盛り上がり、10回の節目を飾った。
北海道、東北、関東から過去の世界大会優勝者、上位入賞者や一般の愛好者、ゲスト合わせて36組、165人ほどが出演。途中入れ替わりも含めて約1300人が来場した。
出演者はそれぞれ仮装し、歌謡曲やポップスなどに合わせ、スコップを手に栓抜きなどで軽快なばちさばきを披露。津軽三味線やピンクレディーメドレーなど、多様なパフォーマンスで来場者を楽しませた。第1回から10回連続出演した小田島清夫さん(72)=同市平沢=は「あっという間の10年だった。ずっと楽しくやらせてもらい、会場と一体の雰囲気も最高。体力の続く限り頑張りたい」と笑顔を見せた。
日本舞踊や日向ひょっとこ踊り(北海道)の発表に加え、第10回を記念して同市の行山流口内鹿踊(ししおどり)(昆野将之代表)と口内鬼剣舞(昆野寿幸庭元)がコラボ公演。両者の踊り手が、互いに力強い演舞を繰り広げた。昆野代表は「二つの伝統芸能を記念大会で発表できて良かったし、知ってもらういい機会になった」、昆野庭元も「鹿踊と鬼剣舞それぞれ良さがあり、迫力を出せた」と成果を語った。
最後は来場者も舞台に立ち、出演者と共に「千恵っこよされ」を大合奏し、盛り上がりは最高潮に達した。毎回来場している新田春時さん(75)=同市黒沢尻=は「すこっぷ三味線に限らず県内外から有名な出し物があり、毎回工夫を凝らしている。鹿踊と鬼剣舞のコラボも最高で、120%楽しませてもらった」と満足した様子。長年、大会運営を支えた「ひょっとこ太郎」こと実行委事務局の菅野良和さん(70)は「10回続いたのは毎年来てくれるお客さん、後援や協賛で物心両面支えてくれた方々、実行委員や出演者のおかげ。今回も皆さんに盛り上げてもらい、感慨深い」と感謝した。