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大リーグ前半戦 大谷 二刀流本領 ダブルMVPへ後半戦も

オールスター戦の前日会見に臨むエンゼルスの大谷=10日、シアトル(時事)

 米大リーグは、オールスター戦前の前半戦を終えた。エンゼルスの大谷翔平選手(花巻東高出)は、打者としては両リーグトップの32本塁打、投手としても7勝4敗と大車輪の活躍で、二刀流の本領を存分に発揮している。早くも2年ぶりの最優秀選手(MVP)の声が出る中、最優秀投手に当たるサイ・ヤング賞とのダブル受賞にも期待が高まるばかりだ。

 大谷はシーズン前に行われた野球世界一決定戦のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本を世界一に導きMVPも受賞。勢いをそのままにシーズンに入った。

 開幕戦で投手兼3番指名打者として先発し、2年連続のリアル二刀流で開幕した。打者としては特に6月は絶好調で、日本人としては最多となる月間15本塁打を記録し、メジャー通算150号、日米通算200号の節目も一気に通過した。日本時間6月28日には先発登板時として自身初の2本塁打をマーク。30号本塁打では推定飛距離が自身最長の約150メートルを記録し、段違いのパワーも見せつけている。

 投手としても、今季2試合目の先発となった4月6日に初勝利を挙げると、スイーパーと呼ばれる横の曲がりが大きいスライダーを武器に好調を維持。5月から約1カ月間勝利から遠ざかった時期もあったが、安定した投球で前半戦で7勝を挙げた。4敗目を喫した際の右手中指の不調は気がかりだが、後半戦のさらなる活躍が期待される。

 チームは前半戦を借金1で折り返し、ポストシーズン進出へ正念場。本人は「一勝一勝、積み重ねていくしかない」と意気込む。

 一方、大谷の先輩に当たるブルージェイズの菊池雄星投手(花巻東高出)も前半戦は7勝3敗と好成績を残した。今季初先発で初勝利を挙げると、その後も勝利を重ね、5月31日には日米通算100勝を達成。6月26日には自己最多に並ぶ7勝目を挙げ、さらに勢いを増していきそうだ。

 大谷、菊池の「花巻東対決」は、今季は4月10日の1度だけだが、後半戦にも顔を合わせる可能性があり、県民としては楽しみが尽きない。

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