緑の中駆けるSL銀河 花巻・石鳥谷 八幡田んぼアート
花巻市石鳥谷町八幡地内の水田で、「八幡田んぼアート」が見頃を迎えている。日を追うごとに稲の色が鮮やかさを増し、今年6月に運行を終了した観光列車「SL銀河」の雄姿が浮かび上がり、訪れた人を楽しませている。
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八幡まちづくり協議会(伊藤成子会長)が地域活性化、交流人口の拡大、食育推進などを目的に2010年度から実施。今年も5月末に地域住民ら90人余りが田植えを行った。
今年のデザインは、煙を上げながらめがね橋を渡るSL銀河。東日本大震災の復興を後押ししてきた力強い走りに感謝の気持ちを込めて、「ひとめぼれ」と5種類の有色稲を使い分けて描き出した。
早朝から晴れ間が広がり、梅雨明けが発表された22日は、水田を見下ろせる同町中寺林の石鳥谷生涯学習会館駐車場には市内外から鑑賞する人が訪れ、巨大なアートを眺めたり、写真に収めたりする姿が見られた。
同市二枚橋の武田恵子さん(73)、齊藤暁子さん(43)親子は「天気が良かったので買い物ついでに立ち寄った。今年も素晴らしい出来栄えですね」と話し、熱心に見入っていた。
田んぼアートは9月ごろまで楽しめる。10月上旬に稲刈りを予定している。