賢治世界 幻想的 童話村の森ライトアップ 花巻
花巻市高松の宮沢賢治童話村で22日夜、「童話村の森ライトアップ2023」が始まった。七色の光を放つオブジェと童話村の自然が融合し、幻想的な賢治の作品世界をつくり出し、来場者を楽しませている。
今年は、芝生広場を中心に六つのエリアに多彩なオブジェが設置されている。新たに開放されたログハウスエリアのデッキ部分には新作オブジェがお目見え。ライトアップのシンボル的な存在となっている高さ4メートルのどんぐりオブジェをはじめ、市内児童が「だいすき」をテーマにデザインしたアクリル板を五角すいのオブジェに仕上げた展示、市民がサンドブラストで彫刻加工したワインボトルのランプと同市大迫町の工芸品「早池峰焼」で「銀河」をテーマに賢治の世界観を演出したエリアもある。
初日は市内外から家族連れが訪れ、複雑な色彩をじっと眺めたり、写真を撮影したりして思い思いの時間を過ごした。ボトルランプを制作し、家族と鑑賞した同市桜町の樋口紘大さん(40)は「ボトルランプのデザインや演出は家族にも喜んでもらえた。毎年訪れているが、幻想的な雰囲気がいい」と楽しんでいた。
市と民間8団体でつくる賢治フェスティバル実行委員会(会長・上田東一市長)が主催。実行委事務局の市賢治まちづくり課の鈴森早織課長は「今年は観覧エリアを拡大、新しいオブジェも登場し、全体を回って楽しめるよう工夫されている。賢治の世界観を感じながらゆっくりと歩いてほしい」と話す。
ライトアップは10月29日までの土日・祝日とお盆期間(8月11~16日)に実施。点灯時間は午後6時(9月は5時、10月は4時)から9時(10月は8時)まで。入場無料。
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