一関・平泉

座禅体験 心静め 毛越寺、中尊寺見学 3市町児童生徒 世界遺産塾開講・平泉

見学に訪れた毛越寺本堂で座禅に挑戦する参加者

 児童生徒が世界文化遺産に登録された「平泉の文化遺産」について学ぶ、ときめき世界遺産塾(実行委主催)は25日、平泉町内で開講した。2023年度は一関、奥州、平泉3市町から29人が参加を申し込み、11月までの期間中、奥州藤原氏ゆかりの地への移動研修や拡張登録を目指す資産での農業体験など5回の講座を予定している。

 「早わかり平泉!~ひらいずみを散策してみよう」と題した初回は23人が参加し、平泉文化遺産センターで開かれた開講式で実行委員長を務める同町教委の𠮷野新平教育長が「世界遺産について学びながら、たくさんの人と友達になってください」とあいさつ。県南教育事務所の熊谷啓之さんを講師に平泉の歴史や文化遺産を学ぶ平泉早わかり授業に続き、世界遺産の構成資産でもある毛越寺と中尊寺をそれぞれ見学した。

 このうち毛越寺では本堂で座禅体験も行われ、静寂の中、僧侶から一人ずつ肩に禅杖(ぜんじょう)を受けては手を合わせて心静かに集中。一関市立磐井中学校1年の菅原昊來さん(12)は「小学校の社会見学で平泉を訪れたことがあったが、知らないことがあるので勉強しようと参加を申し込んだ」、平泉ユネスコ協会文化財愛護少年団員として活動する平泉町立平泉小5年の金田秋人君(10)は「団員になったので平泉のことを知りたい」とそれぞれ語った。

 同塾は、世界遺産を将来にわたり保護・活用する児童生徒のリーダー育成を狙いに、3市町教委や同事務所で実行委を組織し02年度から実施。次回は8月3、4の両日、奥州藤原氏3代秀衡の妹徳尼公が藤原氏滅亡後、後に「酒田三十六人衆」と称される家臣36人と落ち延びたことがまちの発祥と伝えられる山形県酒田市などを訪れる。

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