花巻

20歳のワイン楽しみ ダム堤体内に貯蔵 大迫高2年生 収穫ブドウ使用【花巻】

早池峰ダム内に自身が収穫したブドウを使用した白ワインを貯蔵する大迫高の2年生

 県立大迫高校(大木由里校長、生徒55人)の2年生は25日、花巻市大迫町の早池峰ダム堤体内に自分たちが収穫したブドウが使われた白ワインを貯蔵した。同校2年生を対象に取り組んでいる「二十歳のワインプロジェクト」の一環で、現2年生が20歳となる2026年に各自に贈られるといい、生徒たちは3年後の“タイムカプセルワイン”の開封を心待ちにした。

 ダム堤体内はコンクリートに囲まれていることから洞窟や鉱山坑道と同様に気温が10度前後と一定しており、20年から同ダムでは大迫醸造用葡萄(ぶどう)研究会が瓶ワインを貯蔵実験を行っている。

 同校では大迫で盛んなブドウ栽培への関心を高め、郷土愛を育もうと21年からプロジェクトを開始。ダムを管理する県南広域振興局土木部花巻土木センターが保管場所を提供している。

 ワインは地元のエーデルワインが製造。瓶は750ミリリットルで、ラベルは生徒たちが絵や20歳の自分へのメッセージなどを書き込んだ。

 同日は2年生18人が参加。貯蔵場所は堤体上部から34メートル下がった位置にある監査廊で、生徒は教員用を含んだ22本のボトルが入った段ボール箱を置き、香り高く熟成されることを願った。

 大迫中学校出身の佐々木円さん(16)と菊池昊介さん(17)は、中学時代にもワインを貯蔵したという。菊池さんは「20歳になったら中学校のワインと合わせて3本が届くので、とても楽しみ」と笑顔を見せ、佐々木さんは「ラベルに頑張れというメッセージを書いた。他の学校では体験できないプロジェクト。早く味わいたい」と話していた。

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