花巻東 甲子園 盛岡三に10―0 4年ぶり11度目 夏の高校野球岩手大会
第105回全国高校野球選手権記念岩手大会(県高野連など主催)は26日、盛岡市のきたぎんボールパークで決勝が行われ、第1シードの花巻東が、盛岡三を10―0で下し、4年ぶり11度目の夏の甲子園出場を決めた。【6、9面に関連】
真夏の暑さの中、午前10時7分にプレーボール。花巻東は一回に1番久慈颯大(3年)の右前打と連続四球で無死満塁とし、4番北條慎治(3年)の2点適時打と6番廣内駿汰(3年)の適時打で3点を先制。二回にも9番小林然(3年)の二塁打と相手のミスで無死二、三塁とすると、2番熊谷陸(3年)の2点適時二塁打などで3点を追加し、試合を優位に進めた。その後も好機を着実に物にしてリードを広げた。
先発した右腕小松龍一(2年)は、140キロ超の直球と切れ味鋭い変化球を駆使して相手打線に付け入る隙を与えなかった。毎回の17奪三振で散発3安打に抑えて完封し、花巻東が参加64校56チームの頂点に立った。
高校通算140本塁打のプロ注目スラッガー佐々木麟太郎(3年)は四回に適時打を放ち、4打数1安打1四球1打点だった。
盛岡三は序盤の失点でペースをつかめなかった。準決勝まで好調だった打線も花巻東の小松を崩せず、公立勢として1994年の盛岡四以来29年ぶりの夏の甲子園出場はならなかった。
花巻東は昨秋、今春の県大会でも優勝しており、3季連続での県制覇となった。甲子園は2022年春以来の出場となり、佐々木洋監督は「苦しいゲームを乗り越えて選手も成長できた。投手も複数いて良いチームだと思うので、何とか勝ち上がれるよう、ここから調整し直して頑張りたい」、千葉柚樹主将(3年)も「先輩たちが夏の大会で涙をのむ姿を見てきたので、自分たちで必ず逆襲して今年こそ絶対に甲子園に行くんだという思いでやってきて、出場を決めることができて良かった。岩手の代表として堂々と胸を張ってプレーし、必ず日本一が取れるようチーム全員で力を合わせて頑張る」と意気込みを述べた。
全国大会は、8月6日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。組み合わせ抽選は同3日で、花巻東は岩手のチームの思いを背負って頂点を目指す。
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