一関・平泉

カスリン、アイオン台風犠牲者に祈り【一関】

磐井川に灯籠を浮かべて合掌する流燈会の参加者
水難物故者一般物故者追悼法要、流燈会
聖観音像前、磐井川河畔

 第76回水難物故者一般物故者追悼法要と流燈会(りゅうとうえ)は20日、一関市の磐井川聖観音像前と磐井川河畔で行われ、参列者が1947、48年のカスリン、アイオン両台風などで犠牲になった人たちの冥福を祈った。

 同市では47年9月15日のカスリン台風、48年9月16日のアイオン台風で死者と行方不明者が573人に上ったほか、家屋2750戸、田畑500ヘクタールに被害を受けた。追悼法要は犠牲者をしのび、後世に伝えるために市社会福祉協議会と一関仏教会が毎年主催している。

 追悼法要は磐井川聖観音像前に祭壇を設けて行われ、遺族ら関係者約40人が参列。佐藤善仁市長は「一関市の歴史は水害との戦いだった。大きな被害を受けながらも市民は一丸となって災害のないまちづくりに取り組み続けてきた。水難物故者、一般物故者のみ霊が安らかに静まり、限りないご加護を賜わるよう、お祈りする」と追悼の言葉を述べた。引き続き、一関仏教会による読経に合わせて遺族や参列者が焼香した。

 追悼法要後は、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から中止されてきた流燈会が2019年以来4年ぶりに行われ、参列者が灯籠を磐井川に浮かべて静かに手を合わせた。

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