一関・平泉

被災地へ思い込め熱演 復興継続支援CD収録 千厩高吹奏楽部【一関】

復興継続支援CDの収録に先立ち、神原理事長(右)のあいさつを聞く県立千厩高校吹奏楽部

 東日本大震災の発生日に合わせて毎年制作されている復興継続支援CD「絆~忘れない2024」の収録が20日、一関市大手町の一関文化センターで行われ、県立千厩高校吹奏楽部が初参加して2曲を演奏した。復興継続支援CDは2024年3月11日に発売され、収益金全額が被災地の子どもたちの支援に充てられる。

 復興継続支援CDは、東京都のNPO法人日本アクティブ・フード協会(神原進理事長)が東日本大震災の被災地支援プロジェクトとして16年から制作・発売している。「花の冠」「群青」「わせねでや」「未来の光へ」「がんばれニッポン」など被災地で作られ、歌い継がれている歌を広めて震災の記憶を後世に伝えることを目的としている。

 通算9枚目となる今回のCDには、東北各地の小中学校や高校の合唱部、一般の合唱団、国内外の著名なアーティストらが無償で参加する予定で、県立千厩高校吹奏楽部は17人で「がんばれニッポン」と、自分たちで選んだ「オーメンズ・オブ・ラヴ」を演奏した。

 収録に先立ち、神原理事長は部員たちに「皆さんは幼い頃に震災に遭い、復興の大変さを見てきたと思う。その思いを演奏に織り込んでもらいたい」とあいさつし、客席から見守った。

 約1カ月かけて曲を仕上げ、白ジャケットと黒パンツ、青ネクタイという演奏会用の衣装で本番に臨んだ部員たちは、最高の音色を届けようと石田智子顧問の指揮に合わせて熱演した。

 微調整や休憩を挟みながら約1時間行われた収録の後、菅原千咲部長(18)=3年=は「貴重な機会を頂いた。東日本大震災の時は怖かった記憶がある。被災された方々を応援する気持ちと、17人という少ない人数でも吹奏楽はここまでできるという気持ちを込めて演奏した」と話していた。

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