捨てずに飾り 「なんだべや」 陳列スペース話題 一関・室根 小野寺寿之さん、進さん(別写真あり)
一関市室根町津谷川の小野寺寿之さん(82)、進さん(80)兄弟が整備した「なんだべや」が話題を呼んでいる。当初は寿之さんの旅行の土産品などを展示していたが、地域住民らから手元には置けないが捨てるには忍びない思い出の品物が寄せられるようになった。2人がもったいない精神で引き受けた品々が「第二の人生」を送っている。
なんだべやは同町津谷川字中磯地内にあり、鉄骨造り2階建て。もともとは地元企業が寿之さんの土地を借りて建てた倉庫だったが、事業縮小で使われなくなったのを10年ほど前に譲り受けて改装し、観光地土産の「通行手形」やご当地キーホルダーなどを飾り始めた。手を動かすのが好きな2人は、DIYで棚を作るなどしてスペースを拡充。その規模と丁寧な陳列に注目が集まり、「大事に飾ってもらえるなら物を持ってきてもいいか」との声が寄せられるようになった。
寿之さんは「捨てずに飾れば、作った人も使った人も喜ぶはず」と快諾。「見た人には『なんだべや』と思われるかもしれないが、あかにこそ命がある。汚れるほどかわいがられたのだ」と壊れた部分を修理したり、もともとの所有者ごとにまとめて並べたりして思いに応えた。
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