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トヨタ 国内全工場停止 きょう生産再開 システム不具合

 トヨタ自動車は29日、部品の発注などを管理する社内システムに不具合が発生したため、同日朝から国内12工場25ラインの稼働を停止した。夕方からは別の2工場3ラインも生産を止め、国内すべての車両生産がストップした。各工場は30日朝から順次生産を再開し、同日午後に全工場が稼働する。

 関係者によると、部品の発注などを管理するシステムの更新作業を27日に実施し、不具合につながったとみられている。システムは、トヨタと取引先部品メーカーで使われており、部品の発注ができなくなった。トヨタは「お客さまや仕入れ先、関係先にさまざまなご不便をおかけし、おわび申し上げる」とのコメントを発表した。

 トヨタグループは東京と岩手、宮城、岐阜、愛知、三重、京都、福岡の8都府県に14工場28ラインの生産拠点を有している。愛知県豊田市の元町工場や高岡工場、トヨタ自動車東日本の岩手工場(金ケ崎町)などの生産が止まり、「ヤリス」や「カローラ」といった大半の車種が影響を受けた。

 また、同じシステムを使用している日野自動車では、古河工場(茨城県古河市)と新田工場(群馬県太田市)の生産に影響が出た。

 トヨタは国内12工場25ラインで30日朝から生産を再開し、残り2工場3ラインも含め同日午後から全工場が稼働する見込みだと発表した。

 トヨタでは昨年、取引先部品メーカーの小島プレス工業(愛知県豊田市)がサイバー攻撃を受け、国内14の全工場が丸1日稼働停止に追い込まれた。

 今年7月には名古屋港のコンテナ搬出入を管理するシステムがサイバー攻撃を受け、トヨタの輸出部品の梱包(こんぽう)工場の稼働が一時停止した。

 金ケ崎町西根にあるトヨタ自動車東日本岩手工場では同日午前から稼働を停止。同工場では小型乗用車「アクア」「ヤリス」、小型SUV(スポーツ用多目的車)「ヤリスクロス」を生産している。

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