奥州・金ケ崎

観光ガイド実践へ 遺跡学び現地研修 衣川青凜会こども育成講座【奥州】

接待館遺跡の案内板前で、後藤事務局長(左から3人目)の説明に聴き入る中学生ら

 奥州衣川青凜会(佐々木常重会長)主催の「こどもガイド育成講座」の現地研修は3日、国指定史跡「柳之御所・平泉遺跡群」の一つとなっている奥州市衣川の接待館遺跡などで行われた。6月下旬の開講以来、郷土史を学んできた女子中学生5人が、市世界遺産登録候補地ガイドの会の後藤和夫事務局長(70)の説明に聴き入った。

 同講座は、2023年度新規に開設され、同市衣川の奥州衣川歴史ふれあい館を主会場に、1年生1人と2年生4人が後藤事務局長らを講師に6回にわたって座学を続け、郷土の歴史について理解を深めてきた。現地研修を経て、10月にも観光ガイドの実践に挑戦する。

 接待館遺跡は、平泉町の中尊寺がある関山丘陵の背後を流れる衣川北岸に位置。発掘調査で柳之御所遺跡に匹敵する大規模な堀と二重の土塁に囲まれた12世紀後半の遺構が確認され、大量の「かわらけ」が出土したことなどから、祝宴を伴う儀式が頻繁に行われたとみられている。

 後藤事務局長は、遺跡の特徴などについて説明するとともに「地元でも遺跡について語れる人は少ないので、中学生の皆さんにぜひ覚えてもらいたい。そして情報を発信してほしい。多くの人に知ってもらわないと、貴重な遺跡が廃れてしまうのではないかと心配している」と話し、中学生らの活躍に期待した。

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