うまみや香り評価　世嬉の一酒造 ショコラスタウト　世界大会１位【一関】

　世嬉の一酒造（本社一関市田村町、佐藤航代表取締役社長）が展開するクラフトビールブランド「いわて蔵ビール」のショコラスタウトが、英国で開催されたビールの世界大会「ワールドビアアワード２０２３」で、スタイル別１位に輝いた。季節商品として開発され、初出品での快挙達成。２０２１、２２年にはレッドエールが２年連続でスタイル別１位に輝いており、同社としては３年連続の「世界一」となる。品質改善を続けてきた成果と喜んでおり、さらなるレベル向上へ誓いを新たにしている。

　大会は英国パラグラフ・パブリッシング社が年１回開催するビールの世界的コンペティションで、各国の代表を決める予選のラウンド１、各代表の「カントリーウィナー」による「ワールド・ベストスタイル」を選ぶラウンド２、ラウンド２勝者で競うラウンド３がある。今回は、５０カ国以上から３２００品以上が出品された。

　いわて蔵ビールはショコラスタウトと三陸牡蠣（かき）のスタウト、桜嵐ＩＰＡ、レッドエール、ＩＰＡの５商品を出品。このうちショコラスタウトがラウンド２で１位のワールド・ベストスタイルに輝いた。

　ショコラスタウトは、チョコレートの香りがする黒ビールで、０５年からバレンタインの時期に醸造されている季節商品。これまで世界大会への出品はなかったが、年々仕上がりが良くなっていることから自信を持って出品し、初の栄冠をつかんだ。

　今回の受賞について、佐藤社長は「モルトのうまみとチョコレートの香りのバランスが良かった。長年造り続けた経験が大きい」とし、今後に向けて「３年連続で世界一になった要因は、コロナ禍でも勉強を重ね、スタッフの技術力が安定して伸びたこと。地域の人が自慢できるビールという目標に少しずつ近づいているが、これにあぐらをかかずにさらに研さんしていきたい」と語っている。

　受賞を記念し、同社はショコラスタウトを期間・数量限定で販売する。価格は６３８円（税込み）。

　問い合わせは同社＝０１９１（２１）１１４４＝へ。