平安貴族の遊び楽しく 参加者が体験 埋文センター【奥州】
胆沢城歴史公園事業「平安の遊び体験」(奥州市埋蔵文化財調査センター主催、岩手日日新聞社など後援)は9日、同市水沢佐倉河の同センターで開かれた。小学生と保護者のペア2組と高齢男性1人が参加し、平安時代から伝わる五つの遊び、「毬杖(ぎっちょう)」と「盤すごろく」「貝あわせ」「投壺(とうご)」「かりうち」を楽しんだ。
国指定史跡胆沢城跡の往時に思いをはせながら、平安貴族を夢中にさせた遊びを体験してもらおうと、2022年度に続き開催。未明の雨の影響で、屋外で予定していた一部日程も室内に変更し、同センターの専門学芸員大堀秀人さんらが実技指導した。
このうち毬杖は、こぶし大のボールを木製のつえで打ち合う遊び。テニスとホッケーを足したようなルールで、ボールがコートのエンドラインを越えると得点になる。ボールを停止させてから打ち返すことから、こつをつかむまで練習した後、時間制で対戦した。
母親と一緒に参加した水沢小学校6年の大畑瑛菜さん(12)は「体育の授業でやったことがある競技に似ていて、昔の遊びが今に伝わっていると分かった。上手く打つことができたので面白い」と楽しんでいた。