2年連続引き上げ 「ひとめぼれ」1万2400円 JA全農いわて 今年産米概算金
JA全農いわて(髙橋司本部長)は11日、県内各JAに支払う2023年産米の概算金を決定した。主力品種の「ひとめぼれ(A地区)」(1等、60キロ)は、1万2400円で22年産を1400円上回った。引き上げは2年連続で、需給環境の改善や肥料など生産資材高騰に伴うコスト上昇分の価格転嫁、農家の生産意欲喚起などを考慮して設定した。
全農いわてによると、民間在庫の適正化や、新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ中食・外食の全国的な需要回復なども踏まえて設定した。
概算金は、「あきたこまち」を1万1900円、「銀河のしずく」(厳選)を1万2900円にそれぞれ設定し、「ひとめぼれ」を含めた3銘柄を22年産より1400円引き上げた。「ヒメノモチ」などのもち米は一律500円の引き上げ。全農いわてが全量を買い取る「金色の風」については、一般家庭の消費が鈍くなっている他の高価格帯銘柄の動向を踏まえて今後決める。
全農いわては、▽作付け品種ビジョンと連動した販売強化▽パートナー卸と連携した実需者への販売継続▽「銀河のしずく」の生産拡大に向けた新規需要の獲得―の3点を柱に、県産米の販売拡大に取り組む方針。特に「銀河のしずく」については、「あきたこまち」などから作付け転換を図り、24年には取扱量を23年産の2倍程度となる3万2000トンに増やす目標を掲げている。
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