第2次岸田再改造内閣発足 首相 経済対策を来月策定
第2次岸田再改造内閣は13日午後、皇居での認証式を経て発足した。岸田文雄首相(自民党総裁)は首相官邸で記者会見し、「大胆な経済対策を実行する」と表明。今月中に閣僚に柱立ての指示をし、来月中に取りまとめる考えを明らかにした。【2、3面に関連】
2023年度補正予算の編成については「経済対策の内容を踏まえ、しかるべき時期に指示をする」と語った。臨時国会の召集と衆院解散に関しては、「経済対策をつくり早急に実行することを最優先に日程を検討する」と述べた。
首相は「この内閣は、変化を力にする内閣だ」と強調。「物価上昇率プラス数%」の賃上げを継続するための政策を進める考えも示した。
再改造内閣は、閣僚19人のうち女性を過去最多に並ぶ5人起用。初入閣は11人。刷新感を打ち出し、政権の立て直しを図る。
松野博一官房長官(61)や鈴木俊一財務相(70)、公明党の斉藤鉄夫国土交通相(71)ら主要閣僚の多くは続投。茂木敏充幹事長(67)が留任した自民党役員人事と合わせ骨格は維持し、政権基盤の安定も重視した。
女性閣僚のうち、外相に上川陽子元法相(70)を起用。今年の先進7カ国(G7)議長国としてロシアによるウクライナ侵攻への対応や対中外交を担う。故加藤紘一元幹事長の三女、鮎子氏(44)をこども政策担当相に充てるなど3人が初入閣となった。
各派閥の「入閣待機組」からは、防衛相に木原稔氏(54)、厚生労働相に武見敬三氏(71)らが就任。経済再生担当相は新藤義孝元総務相(65)が再入閣した。
「ポスト岸田」候補では、河野太郎デジタル相(60)と高市早苗経済安全保障担当相(62)を再任。河野氏は首相肝煎りの「デジタル行財政改革」も担当する。西村康稔経済産業相(60)は引き続き東京電力福島第1原発の処理水海洋放出などに当たらせる。
首相は組閣に先立ち、公明党の山口那津男代表と会談。自公両党の連携を確認した。
自民党の新執行部も正式決定した。麻生太郎副総裁(82)と萩生田光一政調会長(60)が続投し、森山裕総務会長(78)が選対委員長から横滑り。選対委員長には初の女性となる小渕優子氏(49)が就いた。
【時事】