奥州・金ケ崎

半導体業界の最先端は 東北大教授ら講演 奥州でセミナー

参加者が半導体の最新動向に理解を深めたセミナー

 奥州市主催の半導体業界最新動向セミナーは22日、同市役所江刺総合支所で開かれた。半導体関連企業や産学官の関係者らが参加し、国内外の半導体に関する講演などで業界の動向に理解を深めた。

 県南地方の半導体関連産業の集積加速を受けて同市が開催し、ものづくり企業の今後の経営戦略強化や競争力向上に生かしてもらう狙い。県やいわて半導体関連産業集積促進協議会などが後援、東北大産学連携機構産学共創推進部が協力した。

 市内外の企業、関係機関・団体から約90人が参加。主催者を代表して倉成淳市長が「半導体は欠くことのできない分野に成長し、当市など県南地方に関連企業が集積している。セミナーを機に半導体業界の一層発展につなげたい」とあいさつ。

 講師を務めた東北大マイクロシステム融合研究開発センター長の戸津健太郎教授は「半導体業界の最新動向」と題し、世界の半導体と応用技術の歴史、半導体製造装置の市場、2022年に発足した東北半導体・エレクトロニクスデザイン研究会など業界の動きを紹介した。このうち電気自動車に使用されているパワー半導体について「米国大手ステラが採用し、韓国の現代、中国のBYDなども導入しており市場が拡大している」と説明した。

 半導体産業の今後については「材料やソフトウエア、デザイン、製造装置などさまざまな技術が結集されたもので、大きなビジネス機会を生む可能性がある。企業単体での開発は難しいと思われ、国際的な共同が不可欠になるだろう。次世代を担う人材育成が急務だ」と語った。

 同日は半導体製造装置メーカー、東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ東北事業所(同市江刺)の沼尾秀公所長が、今後の展望などについて講演した。

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