キッチンカーでにぎわい創出を 県協会が本格始動 災害・子育て支援も【北上】

「キッチンカーを通して“食文化”の創造や向上を目指す」ことなどを目的に、県内の移動販売業者が「県キッチンカー協会」(小野裕輝会長)を設立した。キッチンカーによる地域のにぎわい創出をサポートするほか、災害支援や子育て支援事業など活動の幅を広げていきたいとしている。
同協会は、北上市と花巻市を拠点に活動しているキッチンカー6台のオーナーが「個々に事業展開すると同時に、組織化を図って行政や地域と連携を密にすることで一層の社会貢献ができるのでは」と、8月17日に法人化。本拠地を北上市に置いた。
事業目的として、(1)食文化の創造や向上(2)にぎわいをサポート(3)子育て支援などキッチンカーの多目的活用(4)災害時のサポート事業(5)キッチンカー文化の向上―を挙げている。協会ロゴマークは、明るさや元気、温かさの意味を持つオレンジ色にした。
現在の加盟店は、笑福食堂稲背(唐揚げ)、キッチンカー楽屋(北上牛すじ煮込み、玩具)、TACOSYA KITCHEN KB×89(タコス)、TEKINAcoffee(コーヒー)、たこ焼き家まぁ坊、大王チーズ10円パン岩手エリア店の6店。
キッチンカーを始めて4年目という小野会長(38)は、「大きなもうけはないが、需要を見極め工夫を凝らすことで活路は見いだせる。こちらから人がいる所に出向く商売なので接客業が好きな人にぴったり。見れば分かるが、協会メンバーはみんな笑顔。楽しんでやっている」とキッチンカーの魅力を語る。その上で「加盟店を増やしながら、さまざまなイベントを開き、より安全で健全な事業活動を展開していきたい」と意気込む。
石橋雅浩事務局長は「加盟店を募集中だが、既に5社ほど申し込みがある。加盟に際しては、お客とトラブルはないか、法的手続きがきちんと取れているかなどを審査している。起業したい人にはさまざまな情報を提供して支援し、業界としての質の維持・向上に努めている」と話す。
問い合わせ・入会の申し込みなどは同協会ホームページ(http://vscom.jp/iwate.kca)のフォーマットから。