花巻

市街地 クマ出没相次ぐ 住民へ注意呼び掛け 花巻

花巻市材木町地内に出没したクマ=4日午後10時20分ごろ

 5日午後5時14分ごろ、花巻市材木町の花巻ガス付近にツキノワグマ3頭がいると目撃者から通報があった。午後6時ごろから花巻署、市猟友会、市の関係者が捜索し、警戒活動を行っている。けが人はいなかった。同署管内では、3日から相次いで市街地で親子とみられるクマが出没。近くには小学校や駅もあることから、同署や市猟友会などは住民に注意を呼び掛けている。

 管内では3日に同市石神町の民家敷地内で、クリの木を登っているクマ3頭を住民が発見。4日には材木町公園付近で、同じく3頭が北東金属敷地内に侵入していくのを通行人が目撃した。午後9時10分ごろまで同社付近の茂みなどで爆竹を使って警戒に当たり、5日午前6時から関係者がドローンなどで再び現場を調べたが姿が見えなくなっていた。市猟友会によると、成獣の体長は約1メートル10センチ、子グマは30センチほどという。

 同署によると、5日は市内で5件のクマの通報があり、太田地内でも親子とみられる3頭、湯口地内ではクリを食べている1頭が目撃されている。

 材木町地内で出没しているクマに対し、市猟友会の藤沼弘文会長は「市街地に出たクマは北上して天下田地内の瀬川沿いを通って山に戻ることが多いが、食料を求めて、再びクリの木がある民家に行く可能性もある」と警戒する。

 今秋はクマの餌となるドングリが不作で、今後も人里に出没する可能性が高いという。藤沼会長は「(親子グマは)市街地で2~3日とどまる可能性もあるが、刺激をしなければ山に戻っていく」とし、対策として「庭にクリの木がある場合、実をすべて収穫する。餌となる生ごみなども野外に放置しないでほしい」と注意喚起している。

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