北上・西和賀

東大目指す生徒支援 励志プロジェクト始動 黒沢尻北高100周年記念 「ドラゴン桜」原作者・三田さん【北上】

「ドラゴン桜」特別全巻セットを手に東大励志プロジェクトへの協力を求める(左から)三田さん、西岡さん、伊藤会長

 2024年度に創立100周年を迎える北上市常盤台の県立黒沢尻北高校(金濱千明校長)で、進学に意欲的な高い志のある生徒を支援する「東大励志プロジェクト」が始動している。資金面などで同窓会が支援するという全国的にも例を見ない事業として注目を集めている。

 同プロジェクトは、22年春に同校の有志生徒が「東京大受験に向けて頑張っている。ぜひ力を貸してほしい」と、同校卒業生で漫画家の三田紀房さん(65)に相談したことがきっかけで発足した。

 三田さんは、“落ちこぼれ”と呼ばれる生徒たちが東大進学を目指す「ドラゴン桜」など多くのヒット作があり、全国各地で講演も行っている。三田さんは後輩たちの真摯(しんし)な訴えに「一緒に頑張ろう」と即答。「ドラゴン桜2」の編集に携わった現役東大生作家西岡壱誠さん(27)が代表を務めるカルペ・ディエムが実務サポートを担い、定期的にオンラインなどで指導を行っている。

 10日に同校で行われた同プロジェクトに関する記者会見で、創立100周年記念事業協賛会の伊藤彬会長は「事業内容を協議していたところプロジェクトが話題になり、黒北の文武両道を一層進める上でも、進学校としての礎を築くためにも重要で、記念事業の目玉とした。事業を継続するためにも多くの方の支援をいただきたい」と語った。

 三田さんは「今は素晴らしい学校だったと思うが、当時の私は無気力で夢もなかった」と高校時代を振り返る一方、「プロジェクトに参加している生徒は感動するくらい頑張っている」と語り、「受験は合格・不合格があるが、結果は問わない。希望する生徒は誰でも参加でき、自主的に挑戦することに対し全面的に支援していく」とプロジェクトの目的を解説した。

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