奥州・金ケ崎

「エミシ」の暮らし紹介 古墳~奈良時代遺物200点 埋文セ企画展【奥州】

奥州市埋蔵文化財センターで開かれている企画展「古墳からエミシへ」

 奥州市水沢佐倉河の市埋蔵文化財調査センター(佐藤良和所長)で、開館30周年記念企画展「古墳からエミシへ」(市文化振興財団主催、岩手日日新聞社など後援)が開かれている。同センターなどが収蔵する古墳時代から奈良時代までの遺物およそ200点を時系列に展示。稲作と狩猟採集の文化を独自に併せ持ち、律令国家の支配が及ばず中央から「エミシ」と呼ばれる社会を形成した人々の暮らしぶりを紹介している。11月26日まで。

 市内の発掘調査で出土した遺物のほとんどが収蔵庫に眠ったままであることから、公開を目的の一つに企画。同市胆沢南都田の国指定史跡角塚古墳に代表されるような古墳文化圏にありながら、稲作文化とは異なった狩猟採集を生活の糧とする続縄文文化と接していた地域特性などから、人々が育んだ独自の社会文化を数々の遺物から分かりやすく伝えている。

 展示は▽胆沢扇状地の集落と古墳時代の成立▽小規模化する集落、拡散する集落▽末期古墳の造営、移動、終焉(しゅうえん)―のテーマ別に石器や土器、副葬品などを並べ、パネルで詳細を解説。今月29日と11月12日には、佐藤所長による展示解説会も開かれる。申し込み不要。時間は両日とも午後1時30分から。

 入館料は一般500円(高校生以下無料)。開館時間は午前9時~午後4時30分(最終入場は4時)。火曜休館。

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