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被害状況 資料で紹介 盛岡てがみ館特別展 関東大震災100年

関東大震災から100年を迎え、盛岡てがみ館で開かれている特別展

 関東大震災発生から100年に合わせ、盛岡市の盛岡てがみ館で特別展「1923」が開かれている。被害状況を伝える手紙や雑誌など資料24点を公開。当時の盛岡の様子なども紹介され、来館者の関心を集めている。12月5日まで。

 1923(大正12)年9月1日、南関東を中心に発生したマグニチュード(M)7・9の直下型巨大地震は、昼食の時間帯と重なったこともあり、火災による被害が拡大した。死者・行方不明者約10万5000人に上る甚大な被害をもたらした。

 同展では、地震発生の翌月に発行された3冊の雑誌と、震災後に東京から盛岡に届いた2通の手紙を紹介。雑誌は、一面焼け野原となった東京中心部の写真などが掲載され、生々しい被害状況が克明に記録されている。

 このうち雑誌「主婦之友十月号」は、「東京大震大火画報」として震災を特集。発行元の主婦之友社は地震発生時の様子について「まるで暴風雨(あらし)にあった船」だったとし、「建設中の鉄筋コンクリートの新工場が崩れ落ちた」と被害の大きさを伝えている。

 東京の知人から盛岡の人に届いた手紙には「石塀が倒れ、6、7歳の小児や70歳位の婆(ばあ)さんがつぶされて死亡した」などと記され、震災直後の悲惨な状況がうかがえる。

 このほか、同年10月に山田線盛岡―上米内間が開通したことを記念した絵はがきなども併せて展示されている。

 同館は「100年前の震災被害の大きさを知るとともに、当時の盛岡の出来事なども知ってもらいたい」としている。

 開館時間は午前9時~午後6時。入館料は一般200円、高校生100円、小中学生と市内在住の65歳以上は無料。休館は第2火曜日。

 問い合わせは、同館=019(604)3302=へ。

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