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特選サンふじ100万円 盛岡で初競り 江刺りんご主力品種

サンふじ特選を100万円で落札した中野さん(中央)とJA江刺関係者

 奥州市江刺で栽培される「江刺りんご」の主力品種サンふじの初競りは11日、盛岡市中央卸売市場で行われた。今年は凍霜害や高温の影響で総出荷量は前年の約半分となる見込みだが、ベジフル姫神(盛岡市)が生産者へのエールを込め、最高品質の特選1箱(28個入り、10キロ)を前年と同じ100万円で落札した。

 JA江刺によると、今年の江刺りんごは、春の低温と凍霜害に加え、夏の高温干ばつ、ツキノワグマによる被害などに見舞われ、被害の大きさ、出荷量ともに過去最悪クラスという。江刺りんご全体の総出荷量は12万2260箱、うちサンふじは4万8000箱を見込み、いずれも前年の5割程度となった。

 同日は192箱を出荷。午前6時30分すぎに初競りが始まると、仲買人の威勢の良い掛け声が飛び交った。7年連続で特選を競り落としたベジフル姫神の中野健一さん(40)は「今年は天候やクマ被害がひどかったので、最低でも3桁は付けたかった。消費者には(リンゴを)大変な思いで収穫し、店頭に並べているということを分かってほしい」と語った。

 同JAりんご部会の小沢静雄部会長(67)は「今年のような被害は初めて。それでも品質の良い物をと心掛け、甘味のある仕上がりとなった。皆さんに味わってほしい」と話した。

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