一関・平泉

地蔵田伝説 住民熱演 満場の観客沸く どっから座公演・千厩【一関】

どっから座の公演「地蔵田と水泥棒」の一場面

 一関市の千厩地域市民劇場・どっから座(五嶋秋子座長)の第18回公演「地蔵田と水泥棒」(同劇場実行委主催)は26日、同市千厩町の千厩農村環境改善センターで行われた。今年の題材は奥玉地区にある地蔵田と地蔵院の伝説。住民と共に歩み、大切にされてきた名所の物語に観客から大きな拍手が送られた。

 同劇場は、地域の言い伝えや文化を残そうと2000年に始まった。今回は初のリメーク作品で、08年上演の「祈りが実る里―地蔵田物語」に地蔵院の伝説を加えて再構成。奥玉地区を含む子どもから70代までのキャスト、スタッフ約40人で舞台に臨み、チケット150枚は完売した。

 物語はその昔、下野国(しもつけのくに)の信心深い兄弟がお地蔵様のお告げを信じて奥玉にたどり着き、地蔵院とその奉納田・地蔵田を開いた。その後の時代の水不足の年、田んぼに水泥棒が出没。住民は互いを疑うが、水泥棒の正体は住民を心配した地蔵院の「水引き地蔵」だった―という粗筋。

 世間に広がる疑心暗鬼や、徘徊(はいかい)するお年寄りが水泥棒と疑われるなど、物語には現代にも通じる要素を盛り込み、主題曲の歌唱や電子ピアノによる演出も取り入れた。おなじみの温かい方言のせりふもあり、満場の観客から拍手が湧き上がった。観劇した同町奥玉の菅原武雄さん(83)は「地蔵田の伝承・奉納活動に参加しているので、今回の物語はうれしい。旧知の皆さんが舞台で活躍し続けていることに感心し、元気をもらった」と語った。

 初めて出演した同町千厩の佐藤大喜さん(26)は「舞台を通して地蔵田の伝説を初めて知った。楽しく演じられた」と話していた。

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