北上・西和賀

北上川舟運 歴史へ理解 渋谷館長ら解説 北上市立博物館50周年シンポ

北上川舟運の歴史に理解を深めた北上市立博物館の開館50周年記念シンポジウム

 北上市立博物館の開館50周年記念シンポジウム「北上川舟運がつないだもの」は26日、同市立花の同館で開かれた。流域の信仰や宮城県石巻市の井内石の運搬、大河と海をつないだ石巻湊など北上川の産物をテーマに歴史をひもといた。

 初めに同博物館の渋谷洋祐館長が、江戸時代の物流を担った北上川舟運の概要を説明。盛岡(新山河岸)から石巻湊までの約200キロが航路で、北上市の黒沢尻河岸が産地から消費地へと米を届ける廻米(かいまい)の積出拠点だったとし、流域の経済的なつながりについて持論を展開した。

 「北上川舟運と石巻産井内石の広がり」と題して講演した東海大文学部の兼平賢治准教授は、新山舟橋から黒沢尻河岸までは小回りの利く小型川舟、そこから石巻へは大型川舟が使われたとした上で、石巻からの帰りの舟には雑貨や食品、古着に加え、舟を安定させるため井内石を積んで運んだという実態を考察した。

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