一関・平泉

一足早く年越し 平泉・達谷窟毘沙門堂

御年越祭を前に、達谷窟毘沙門堂の参道に立つ三之鳥居で行われたしめ縄の張り替え作業

 平泉町平泉にある国史跡・達谷窟(たっこくのいわや)毘沙門堂(達谷窟豪侑別当)で2日、新年を迎える「御年越祭」が営まれた。同日は毘沙門天が年に2回歳神を迎える年越し日の一つとなるため1カ月近く早い年越しとなり、参道に並ぶ3基の鳥居に架けられた大しめ縄も新しいものへと張り替えられた。

 3本の大しめ縄は11月13~15日の3日間、境内の御供所(ごくしょ)で作られたもので長さ7~8メートル、最も太いものは中央部分の周囲が80センチ近くある。作業は江戸時代に建てられた石造りの一之鳥居から始まり、毘沙門堂に最も近い木製の三之鳥居では、しめ縄を作った関係者らが脚立やはしごを使い、約4メートルの高さに結び付けた。

 しめ縄に神聖な場所を示す紙垂(しで)を一之鳥居から順に7、5、3本ずつ縁起のいい数だけ飾り、紙垂を挟むようにわらで作った房をそれぞれつり下げて完成。御年越祭は、毘沙門堂内の幣束を取り替え、鏡餅を二つ並べて供えた中、夕方から非公開で営まれた。

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