北上・西和賀

良質米生産の努力結実 八重樫さん4度目金賞 食味分析鑑定コン国際大会【北上】

米・食味分析鑑定コンクールで4度目の金賞を受賞した八重樫さん(左)と八重樫市長

 北上市飯豊の兼業農家でNPO法人東北どまんなか理事長の八重樫哲哉さん(64)は、第25回米・食味分析鑑定コンクール国際大会inつなん(1、2日・新潟県津南町)の都道府県・海外地域代表お米選手権の部で、出品した2023年産ミルキークイーンが金賞を獲得した。国内外トップクラスの米が集まる中、16、20、22年に続き4度目の金賞。酷暑で栽培に苦労を強いられた中、今年も高い評価を受けた。

 同大会には国内のほか中国、韓国、台湾も合わせて5092検体が出品された。八重樫さんのミルキークイーンはおいしさなどを測る1次審査の食味値が88点、白米にした際の水分量、粘り気を見る2次審査の味度値が78点で、ともに規定をクリアした。

 同部門では38検体が最終審査にノミネートされ、全国の食味鑑定士ら30人が香りや甘み、食感などを実食し、金賞15検体が選ばれた。

 八重樫さんは種もみの段階からモーツァルト作曲の交響曲を聴かせ、田植え時には苗の間隔をやや空ける「疎植」を実践。水田の四隅に炭を置いて水を浄化し、年3回の土壌調査を通じ微生物を増やす土づくりに励んだ。

 酷暑の夏場は水管理を徹底し、稲の状態を小まめにチェックするなど、良質米生産へ最大限の力を尽くした。

 今回の1、2次審査は全体的に例年より点数が低く、多くの検体がクリアできなかったという。「今年は盆を過ぎても高温が続き、今までにない厳しい年だった」といい、自身も前年より点数が伸びなかったが、全体では高い評価を受けた。

 八重樫さんは8日、市役所を訪れ八重樫浩文市長に受賞を報告。「暑い中、頑張ってくれた『稲様』のおかげ。手伝ってくれた家族、北上の大自然にも感謝したい」と語り、「こういう形で地域に貢献でき、非常にうれしい。北上でも日本一のおいしい米が作れると、全国に発信したい」と意気込んだ。

 八重樫市長は「今年は暑くて大変な中、本当にすごい。農業に夢を与えてくれて、励みになる。ブランドとしてアピールしてほしい」と語っていた。

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