花巻

来月8日から計画休館 花巻温泉 今年度2度目ベアも

新しいスタッフユニホームで接客する花巻温泉の従業員

 花巻市湯本の花巻温泉(安藤昭代表取締役社長)は、2024年1月8日から11日間の計画休館を行う。1927年の創業以来初の取り組みで、さらに基本給のベースアップ(ベア)も実施する。物価上昇への対応と優秀な人材確保に努めながら、宿泊客へのサービス向上を目指す。

 施設などの改修、点検に合わせて実施。「向上休館」と銘打ち、施設の最適化と職場環境の改善に取り組む。

 休館は来月8日から18日までで、ホテル花巻など4施設と、併設の温泉ベーカリーなど運営する全施設が対象。従業員約270人が長期休暇を取得し、予約や施設管理のスタッフは交代出勤で対応する。

 同温泉によると、一般的に宿泊施設は無休が多く、11日間の休業は全国的にも珍しいという。休業期間中は社員旅行を企画。国内外3コースを設定し、旅費の一部を同温泉が負担する。

 業界の人手不足が深刻化する中、優秀な人材を確保し、従業員に長く働いてもらえるよう、ベアと初任給の引き上げを行う。今年度は7月に約3・8%のベアを行っており、24年2月にさらに約5%引き上げる。合わせて8・8%のベアは過去最大。初任給は来春から約1万円引き上げる。

 社員食堂と社員寮の壁紙の張り替え、改修も実施。12月からはフロント担当スタッフのユニホームもグレーカラーに刷新する。

 及川悟取締役総支配人は「売り上げを給与に反映し、従業員の頑張りに応えたい。観光業、宿泊業は夢のある仕事だと胸を張って言えるよう、賃上げや職場環境改善を継続していく」としている。

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