一関・平泉

平安祈り中尊寺へ献上 磐井清水若水送り 一関・東山住民ら

磐井清水から若水をくむ金沢玲央ちゃん(右から2人目)と幸彦さん(右)

 一関市東山町松川の磐井清水で新年最初にくんだ水を平泉町に届ける故事を再現する「磐井清水若水送り」(実行委主催)は1日、行われた。2023年に続き、人数を制限し儀式を簡素化するなど規模を縮小して実施され、一行が新年の平安を祈って若水を届けた。

 若水送りは、平安時代に当地を治めた奥州藤原氏の三代秀衡が松川の里人に命じ、元日に磐井清水の水を平泉の柳之御所に届けさせたと伝わる故事が由来。1993年に復活したが、2021年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止となり、有志で若水を献上する形を取った。22年からは規模を縮小し再開している。

 復活後32回目の今年も、行列の参加者を30人以内とする小規模で実施。同日は日の出の前に、磐井清水で稚児の金沢玲央ちゃん(6)=同市東山町松川=と、介添の父幸彦さん(40)がひしゃくで水をくんだ。一行はバスで平泉町へ移動。中尊寺の月見坂からは青木幸保町長、佐藤善仁市長らと合流。初日の出を背に、「六根清浄」「御山繁盛」と声を上げながら進んだ。本堂では進上の儀が行われ、若水は無事献上された。

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